避難準備情報から避難指示までサルでも分かる言葉で

荒波
荒波

専門用語が招いた悲劇がくり返されないために

荒波

Canon EOS-1D Mark IV (127mm, f/9.5, 1/750 sec, ISO200)

2016年に発生した台風は、日本列島を異常なコースをたどりながら、各地に大きな災害をもたらしました。

まだ記憶に新しいところでは、戦後初の希有な進路を通過した台風10号は岩手や北海道に甚大な被害を残しました。

避難準備情報の意味知らず‥‥

台風10号の豪雨で9人が死亡した岩手県岩泉町の高齢者グループホーム「楽ん楽ん」の運営者が、移動に時間がかかる高齢者らの避難開始を求める避難準備情報の意味を知らなかったことが、このような大きな事故につながった要因の一つといわれています。

夜間、1人の介護職員に、天候の急変を予測し、入居者を避難させるべきかどうか、判断を求めることは、とても過酷なことです。

局地的豪雨の目安は素人には判断しにくい

近頃の豪雨は、ゲリラ豪雨と呼ばれるほど、局地的で集中して猛烈な雨を降らせるのが特徴です。

そのために、施設とはかけ離れた地域で降り続いた豪雨が、時間がたってから、下流域の地区に被害をもたらすことがよくあります。

避難準備情報とは

市町村長が「避難準備・高齢者等避難開始」として避難の準備を呼びかける情報を発表する。

避難勧告および避難指示の下位の情報として位置付けられており、気象情報などに注意していつでも避難を始められるように準備することや、危険を感じる人や避難に時間を要する人は避難を開始することを呼びかけるものである。ウィキペディア

2016年の台風第10号において情報の意味するところが伝わっていなかったことにより被害が起きたことから、高齢者等の避難を開始する段階であるということをより明確にするために、2016年12月26日より「避難準備・高齢者等避難開始」に名称が変更された。

避難勧告等に関するガイドラインの改定(平成29年1月31日)

お役所は、何か重大な被害が発生してから、泥縄式に対策を立てるのがお得意のようです。

過去の事例や、経験から、先手の予防、手当を立てることが不得意ですね。

空振り覚悟で

「避難準備・高齢者等避難開始」が、「避難勧告」や「避難命令」よりも、一段ゆるい情報として認知されていることも、この段階で、速やかな避難態勢を取らなければならない、状況判断を遅らせているのかもしれません。

「避難準備・高齢者等避難開始」が出たからといって、必ず、災害が発生するとは限りません。

むしろ、避難をはじめても、結果的に何事もなかった、という事のほうが多いことでしょう。
避難とはそんなものだと日頃から心得ていて、まず、周辺に異常を感じたら、即、避難することが、自分の身を守る唯一の方法ですね。

避難勧告とは

災害による被害が予想され、人的被害が発生する可能性が高まった場合。
避難場所に避難する。
地下空間にいる人は、速やかに安全な場所に避難する。
と、なっていますが、台風シーズンなどで、くり返し「避難勧告」情報が出されると、つい、馴れがうまれて、聞き流してしまう事も多いようです。

避難場所に指定された、広い体育館などには、壁際にほんの一握りの住民が寄り添っている光景を、テレビなどでよく見たりします。
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避難指示とは

災害が発生するなど状況がさらに悪化し、人的被害の危険性が非常に高まった場合。

「避難指示」が出た段階で、避難をはじめるというのは、自ら、身を危険をさらしながら、避難をはじめるということなので、通常は避けたいものです。

「避難準備・高齢者等避難開始」から「避難指示」までは、時間的な余裕がない時もありますから、まず、早め、早めの避難がもっとも大切なことですね。

災害は千差万別

災害は台風の時ばかりとは限りません。
地震・津波・火山噴火・大雪など、日本列島をおそう自然災害は、いつ、どこで、どれだけの規模で発生するか、まったく予測がつきません。

地震・火山噴火などは事前予測が難しく、避難勧告や避難指示を出す暇もないでしょう。

そんなときの心構えとして、身辺に異変を感じたら、身の安全を確保する態勢になれる。

命を守る最低限の予防策です。

サルにも分かる専門用語で

ある日突然、災害用語だとか専門用語が発表されても、素人には判断がつきません。

避難準備とはこういうものですから、このような行動をとってくださいと、具体的に行動指標を出すべきだと考えます。

「避難準備」が「避難準備・高齢者等避難開始」と、名称の変更になったとしても、現場段階でどれだけ緊張感をもって対処できるのでしょうか。
この様に緊急を要する言葉選びは、お役所言葉ではなく、高齢者でも何をどう言われているのか、すぐに理解できるような情報の出し方が大切です。

住民目線の優しい言葉で

避難準備 避難勧告 避難指示は気象庁から発令されるのではなく、各地域の自治体から出されるものです。

気象観測の経験差、判断基準の迷いなども重なって、今回のような被害が発生したとも考えられます。

現に岩泉町町長は「いつもの大雨のすこし多いぐらいだろう」的な発言もありました。

これまで経験した事のない豪雨は想像できなかったでしょうね。

これからはますます、地球温暖化が進行して、今まで経験したことのないような、自然災害が発生することが予想されています。

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