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野良猫に遊ばれて 1

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野良猫としょぼカメラマン
野良猫としょぼカメラマン

おいら達が縄張りにしている公園の広場に、あのしょぼカメラマンが、しょぼくれた足どりでやってきたのは、きょねんの冬の日のことだった。

おいら達が陽だまりの枯れ草をベット代わりにして、のんびりと気持ちよく寝そべっているそばを、先ほどから行ったり来たりしている。

めざわりなしょぼカメラマンだ。

野良猫としょぼカメラマン

野良猫としょぼカメラマン

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野良猫ポーズをみせてやるよ

おいら達を上目づかいに見たり、枯れ草の上にしゃがみ込んで、両手を額にちかづけて、仏様のようなかっこうをしてみたりしている。

「うるせな」仲間の一匹が立ちあがって向こう側に歩いていくと、しょぼカメラマンもトコトコとあとを追っていく。

仲間は、無視している。

すると、しょぼカメラマンは肩に下げている何やらカメラというやつを、両手にもちかえて、仲間にねらいを定めだした。

仲間はテッポでも打ちこまれるとビックリして、ちかくの茂みに身を隠した。

しょぼカメラマンの視界から、仲間のすがたがきえた。

野良猫としょぼカメラマン

獲物を取り逃がしたときのしょぼカメラマンの表情ときたら、なんとだらしないことか。まともな人間の表情じゃない。

慈母のごとき老夫婦

それにくらべて、毎朝、おいら達に食事を用意してきてくれる老夫婦のほうがよほど人間らしい。

これまでの話のようすから、70歳ぐらいだろう。

最近はよく年金について、ああでもない、こうでもないと言いあっている。

「2000万だってよ」
「2000円にも往生している身分には関係ない話だ」
「金のない年寄りは長生きするなと言ってるだけさ」

おいら野良猫にも、そのような達観した心境に、はやくなりたいものだ。

野良猫としょぼカメラマン

「こんなポーズはどうだ」「はやく撮れよ」

年金遊びははやくやめてくれ

アソーとかいう偉い大臣が2000万円はうけとれない、とゴネていると、
「本当は3000万は必要ですよ」って、浦から耳打ちされている。
いったい、だれたちの話をしているのかしらね。

自分の年金がどうなっているかも知らないアソー大臣は、日本の老人たちはみな、金持ちだとおもっているのかしら。

今朝も二人でそんな話をしながら、おいら達にブリのあら煮を食べさせてくれた。

これが昨夜のおかずの残りとすれば、老夫婦はよほどブリのあら煮か好きなんだろう。
今朝で三日連続だ。

野良猫としょぼカメラマン

それともこn慈母のごとき老夫婦は、アソー大臣がおもっているような、金持ちの老夫婦ではないのかしら。

ふと気になって、しょぼカメラマンに目を向けると、向こうのほうのあずまやのベンチで、しょぼくれた表情のまま、おいら達のあらわれるのをまっているようだ。

あの様子では写真だけで飯をくっていくのはとても無理だ。

「どれ、いってやるとするか」

野良猫に餌を与えないで下さいと言う前に、野良猫にしないでください

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